ホームページを作り、ブログも書いた。それでも問い合わせや新患が増えなければ、「もっと記事を書くべきか」「作り直した方がいいのか」と迷うと思います。
私も約15年間、治療院のホームページを作り、運営してきました。100ページを超えるホームページで実際に患者さんが増えた経験があります。一方、その成功体験をもとに約50ページ、約100時間を使った専門サイトは、期待した反応につながりませんでした。
だから今は、ホームページから集客できない原因が、記事数の少なさとは限らないと考えています。
検索結果に表示されていないのか。表示されてもクリックされないのか。クリック後に問い合わせへ進まないのか。問い合わせはあるものの、来てほしい患者さんと合わないのか。
止まっている場所によって、直すところは変わります。この記事では、現役院長として私が確認している順番に沿って、集客できない原因を整理します。
ホームページから集客できないとき、最初に4段階へ分ける
ホームページの反応が悪いと、すぐにタイトルを変えたり、文章を増やしたりしたくなります。しかし、その前に、今のホームページがどこで止まっているかを分けます。
| 段階 | 状態 | 最初に確認するもの |
|---|---|---|
| 1 | 検索結果に表示されない | インデックス・表示回数 |
| 2 | 表示されるがクリックされない | 検索語・順位・CTR |
| 3 | クリックされるが問い合わせがない | ページ内容・料金・予約導線 |
| 4 | 問い合わせはあるが患者さんと合わない | 問い合わせ内容・来院記録 |
Search Consoleで分かるのは、主に検索結果での表示やクリックです。問い合わせの内容や、実際にどのような患者さんが来たかまでは分かりません。だから私は、Search Consoleと院内の新患記録を一緒に見ています。
ここからは、各段階で最初に確認することを順番に説明します。
第1段階:検索結果に表示されない原因
ページがインデックスされているか確認する
ページを公開したら、まずGoogle Search ConsoleのURL検査で、インデックスの状態を確認します。
インデックスされているとは、Googleがそのページの情報を登録し、検索結果に表示できる状態にしているということです。
ただし、インデックスされているからといって、上位に表示されるわけではありません。
私が以前作った起立性調節障害の専門サイトでも、ページが登録されていることは確認できました。ところが、表示回数やクリックは思うように増えませんでした。
当時の私は、記事が足りないと考えました。
今振り返ると、ページ数より先に、「このページは誰の、どの疑問へ答えるのか」「読んだ後、どのページへ案内するのか」をもっと整理する必要があったと思います。
検索する言葉とページの役割が合っているか
院長が書きたいことと、患者さんが検索していることは、同じとは限りません。
施術方法について詳しく説明した記事を書いても、患者さんが知りたいのは「この症状を相談できるのか」「病院へ行った後でも相談してよいのか」「料金はいくらか」かもしれません。
検索語を考えるときは、キーワードを文章へ入れるだけではなく、その言葉を検索した人が、何を確かめたいのかを考えます。
私の院で最初にホームページから来院されたのは、隣の神戸市に住む突発性難聴の患者さんでした。
「明石市じゃないんかい」と思いましたが、この経験で、症状によっては市を越えて治療院を探す人がいると分かりました。
最初から周辺地域を広く狙ったのではありません。実際の来院を見てから、必要だと考えた地域や周辺の疑問へページを広げました。
制作前に対象患者や主力メニューを整理する方法は、ホームページを作る前に考えておくべき3つのポイントにまとめています。
主力症状の受け皿となるページがあるか
ブログ記事と、予約や相談の受け皿になるページは、仕事が違います。
ブログ記事は、患者さんが検索するときに抱えている具体的な疑問へ答えるページです。
一方、専門メニューページには、その症状に対する院の考え方、施術方針、料金、院長の経験、来院の流れ、相談方法などが必要です。
疑問に答える記事が検索されても、相談先を判断できるページがなければ、読者はそのまま帰ってしまうかもしれません。
現在の自院HPは、最初から大量の記事を作ったわけではありません。トップページ、起立性調節障害、顔面神経麻痺、突発性難聴、産後の骨盤矯正、発毛、問い合わせ、アクセス・診療時間という、少数のページから始めました。
まず受け皿を作る。
その後、患者さんの質問や検索結果の反応を見て、周辺の記事を増やす。
今はこの順番を大切にしています。
第2段階:表示されるがクリックされない原因
タイトルが検索者の疑問へ答えているか
Search Consoleで表示回数が増えていても、クリックされていないページがあります。
そのときは、まず実際に表示されている検索語を確認します。
検索者は何を知りたくて、その言葉を入力したのか。
ページのタイトルを見たとき、「ここに答えがありそうだ」と判断できるか。
院長側が伝えたいキャッチコピーより、検索者が知りたいことを具体的に示したタイトルの方が伝わりやすい場合があります。
ただし、表示されるたびにタイトルを変えるのは勧めません。公開直後の動きだけで判断せず、どの検索語で、どの程度表示されているかを一定期間見ます。
私は交通事故のページを約8,000字から約4,000字へ整理したことがあります。文章を減らすことが目的ではなく、ページの軸を明確にするためでした。詳しい経緯は、交通事故LPをリライトして気づいたことで紹介しています。
順位だけでタイトルの良し悪しを決めない
クリック率が低いと、タイトルが悪いと考えがちです。
しかし、検索結果の2ページ目にいるページと、上位にいるページでは、同じタイトルでもクリックされる機会が違います。
順位が低いなら、タイトルだけでなく、ページの内容、検索意図との一致、内部リンク、専門ページとの関係も確認します。
私は、検索順位が11位から20位前後にあるページを、改善候補として優先することがあります。もう少し内容を整理すれば、1ページ目へ届く可能性があるからです。
食いしばり・歯ぎしりの記事も、検索結果の2ページ目から1ページ目へ移った経験があります。
ここで大切なのは、「リライトしたから必ず上がった」と因果関係を決めつけないことです。検索結果は競合やGoogle側の変化でも動きます。
私が見ているのは、修正前後の順位だけではありません。どの検索語で表示されるようになったか、クリックが増えたか、その後に患者さんが来たかまで確認します。
第3段階:クリックされるが問い合わせがない原因
検索者が知りたい答えを見つけられるか
ページがクリックされても、患者さんが知りたい答えを見つけられなければ、問い合わせには進みません。
患者さんはホームページを最初から順番に読んでいるとは限りません。
症状について書かれた一文だけを読む人もいます。院長紹介を先に読む人もいます。料金やアクセスを確認してから、症状ページへ戻る人もいます。
私は初診の患者さんに、
「あの記事、僕が書いたんですが、どうでした?」
と、会話の中でふわっと聞くことがあります。
すると、「先生が○○と書いていましたね」と、印象に残った部分を教えてもらえることがあります。後でそのページを開き、患者さんが覚えていた文章が上の方にあったのか、下の方にあったのかも確認します。
何が決め手だったのか、はっきり答えられない方も少なくありません。本人ではなく、ご家族が検索してページを見つけていたこともあります。
だから、患者さんの言葉だけで全てを決めるのでもなく、数字だけで決めるのでもありません。両方を見ます。
料金・施術方針・通院の考え方が分かるか
治療院へ問い合わせる前には、いくつもの不安があります。
- 自分の症状を相談できるのか
- どのような施術をするのか
- 料金はいくらか
- 保険なのか自費なのか
- どれくらい通う可能性があるのか
- 強く契約を勧められないか
これらが分からないまま、電話やLINEだけを求めても、患者さんは動きにくいと思います。
現在の私は、問診や検査で状態を確認したうえで、必要だと考える通院頻度を伝えています。
誰にでも同じ回数を先に勧めるのではありません。
患者さんの状態が先にあり、通院頻度はその後に決まる。
ホームページにも、その考え方が伝わるようにします。
誰が施術するのか、どのような院なのかが見えるか
ホームページで見られているのは文章だけではありません。
院長の写真。施術している様子。問診の雰囲気。院内の広さや清潔感。
ある患者さんから、
「ホームページで見た印象と同じで、電話で話したときもやさしい話し方だったので安心しました」
と言われたことがあります。
ホームページで作った印象と、電話や来院後の印象が大きく違えば、不安につながります。
資格や経歴を並べるだけではなく、なぜその症状に取り組んでいるのか。普段どのように患者さんと接しているのか。自院がどのような空間なのか。
こうした情報も、問い合わせ前の判断材料になります。
スマートフォンで迷わず読めて、連絡できるか
内容が揃っていても、スマートフォンで文字が詰まり、料金や予約方法が見つからなければ読みにくくなります。
私は記事を公開する前に、必ずスマートフォンでも読み返します。
パソコンでは整って見えても、スマートフォンでは一段落が長すぎることがあります。予約ボタンがほかの表示に隠れていることもあります。
詳しい文章の整え方は、スマホで読みやすい治療院ホームページの文章術にまとめています。
また、以前はホームページのあちこちにボタンを置きすぎて、どこから連絡すればよいか分からないと言われた経験があります。
連絡方法を増やせば親切になるとは限りません。電話、LINE、フォームのうち、院が中心に使う方法を明確にし、患者さんが迷わない順番にします。問い合わせページと予約ボタンの整え方では、この部分を詳しく説明しています。
第4段階:問い合わせはあるが、希望する患者さんと合わない原因
誰に来てほしいかが、ページ全体で一致しているか
問い合わせがあるのに、料金や施術内容の説明で話が合わない場合は、ホームページが集めている人と、自院が来てほしい人にずれがあるかもしれません。
腰痛も診る。肩こりも診る。骨盤矯正もできる。
できることを並べるだけでは、何を中心にする院なのかが伝わりにくくなります。
現在の私の院には、神経系と女性系という二つの顔があります。
最初から二つの柱を経営戦略として設計したわけではありません。顔面神経麻痺や起立性調節障害の患者さんを診て、臨床経験が増え、そこから関連する枝が伸びていきました。産後の骨盤矯正なども、実際に診てきた患者さんとの関わりから育っています。
一本の幹を決め、臨床上つながりのある枝を伸ばす。
ホームページの各ページにも、その線が通っているかを確認します。
保険中心か、自費中心かが伝わっているか
患者さんが「一般的な整骨院だから、保険で数百円だろう」と考えているのに、自院は完全自費で一人に時間をかける院なら、来院前に説明が必要です。
料金表を載せるだけでは足りません。
なぜ自費なのか。どのような悩みの人へ時間を使いたいのか。施術時間や予約の考え方はどうなっているのか。
そこまで伝わることで、「思っていた院と違った」というずれを減らせます。
私自身、保険と自費を扱う院から、現在の完全自費の一人院へ移りました。患者さんの本気度を料金だけで決めることはできませんが、ホームページを読んで来られた方ほど、何を相談したいのかが整理されていることがあります。
この経験は、保険患者と自費患者の違いについて考えた記事でも紹介しています。
一人院が受け入れられる人数を超えて集めようとしていないか
一人治療院では、新患は多ければ多いほどよいとは限りません。
一日に何人診たいのか。一人に何分使いたいのか。既存患者さんの予約枠を残せるのか。自院を維持するために、月に何人の新患が必要なのか。
ここを考えず、問い合わせ数だけを増やそうとすると、院長自身が施術に追われ、難しい患者さんへ使う時間や、ホームページを改善する時間がなくなります。
私も以前、患者さんが多く来ることを成果だと考えていました。実際に忙しくなりましたが、院長として見ると、時間の使い方には問題がありました。
ホームページの目的は、できるだけ多くの人を集めることではありません。
自院が役に立ちたい人へ届き、無理なく受け入れられる人数につなげることだと、今は考えています。
一人治療院が優先して改善すべき順番
アクセス数だけでなく、実際に何人来院したかを確認する
私の院では、Search Consoleだけでなく、実際に来院した新規患者さんを院内で記録しています。
2026年7月から9月の新規来院者は、次の通りでした。
| 月 | 新規来院者総数 | HP経由 |
|---|---|---|
| 2026年7月 | 14名 | 9名 |
| 2026年8月 | 16名 | 9名 |
| 2026年9月 | 13名 | 7名 |
| 合計 | 43名 | 25名 |
3か月合計では、新規来院者の58.1%が、私の集計ではHP経由でした。
これは問い合わせ件数ではなく、実際に来院した新規患者さんの人数です。HP経由は私自身の集計であり、Googleの自然検索経由と同じ意味ではありません。
また、この数字を「検索結果でクリックした人の58.1%が来院した」と考えることもできません。クリック数から計算したCVRではなく、ほかの院の標準値でもありません。
ここで伝えたいのは割合の高さではなく、Search Consoleの数字だけでは、実際に患者さんが来たかどうかは分からないということです。
検索の表示やクリック、問い合わせ、実際の来院を分けて記録することで、自院のホームページがどこまで仕事をしているのかが見えてきます。
反応のないページを削る前に、反応のあるページを強くする
反応のないページを見つけると、すぐに削除したくなるかもしれません。
しかし、私が先に見るのは反応が出ているページです。
突発性難聴の患者さんが来たなら、そこには実際に患者さんがいます。
私はこれを、
魚がいると分かった場所で、まず釣りざおを良くする。
と考えています。
突発性難聴の来院があった後は、「耳鳴りと突発性難聴」「メニエール病と突発性難聴の違い」など、患者さんが周辺で抱く疑問を記事にしました。
もちろん、記事を増やせば必ず次の患者さんが来るわけではありません。
それでも、まったく反応のないテーマを次々に増やすより、表示・クリック・来院のどれかに反応があった場所を深める方が、一人院長の時間を使う理由が明確になります。
毎週記事を書くより、患者さんの質問を残す
ホームページを育てるために、毎週必ず記事を書く必要はありません。
患者さんから聞かれた質問を残す。
初診の症状と、どのページを読んだかを記録する。
Search Consoleで、どの検索語の表示が増えたかを見る。
順位がもう少しで1ページ目に届きそうなページを確認する。
一人院長なら、まずこのくらいでも十分に改善材料が集まります。
患者さんから同じ質問を何度も受けるなら、それは記事にする価値があるかもしれません。
現場で起きたことが、次に書くページの理由になります。
部分修正か、ホームページの作り直しか
部分修正でよい場合
誰に来てほしいかが決まっている。
主力メニューも分かる。
検索や問い合わせにつながっているページもある。
そのうえで、料金が見つけにくい、予約方法が分かりにくい、文章が古いといった問題なら、部分的な修正で改善できる可能性があります。
私の院の顔面神経麻痺ページも、医学的な説明や構成を見直し、同じURLのまま中身をほぼ作り直しました。
この場合は、働いているURLを残したまま内容を直せる可能性があります。
設計から見直した方がよい場合
主力メニューは決まっているのに、似た記事が増え、どのページへ患者さんを案内すればよいか分からない。
ブログと専門ページが同じ説明を繰り返し、内部リンクも整理されていない。
この場合は、一ページずつ直す前に、ページの役割とサイト全体の導線を見直した方が早いことがあります。
作り直しも検討した方がよい場合
誰に来てほしいのか分からない。
何を主力にするのかも決まっていない。
一定期間運営しても、検索・クリック・問い合わせのどこにも反応がほとんどない。
さらに、制作会社との契約、WordPressの権限、サーバーやドメインの名義などに問題があり、現在の仕組みでは必要な修正ができない。
このような場合は、建て替えも選択肢になります。
私が約50ページ作った専門サイトは、2025年ごろにドメイン契約を更新せず終了しました。旧サイトの文章やURLを現在の自院HPへ移したわけではありません。
ただし、そこで失敗した経験は、現在のHP設計へ引き継いでいます。
建て替える場合でも、検索されているページ、問い合わせを生んだ文章、患者さんの声、写真、ドメインなどに価値があるなら、何を残すかを先に確認します。
今のホームページに何を残し、どこまで直すべきかを自分で判断しにくい場合は、整骨院・鍼灸院向けホームページ制作の内容をご確認ください。作り直すことを前提にせず、現在の状況から考える方針を掲載しています。
自分で改善できることと、制作を相談した方がよいこと
院長自身で改善しやすいこと
現在のWordPressへログインでき、ページを編集できるなら、次のことは院長自身でも確認できます。
- Search Consoleで表示・クリック・検索語を見る
- タイトルがページ内容と合っているか確認する
- 料金や施術方針を分かりやすくする
- 古い写真や案内を差し替える
- 問い合わせ方法を整理する
- 患者さんから多く聞かれた質問を追記する
- 関連記事から専門ページへ内部リンクをつなぐ
- 修正日と、その後の変化を記録する
大切なのは、一度に全部を変えないことです。
どこを、なぜ変えたのかが分からなくなると、結果が動いても次の判断ができません。
制作を相談した方がよいこと
一方、次のような状態は、ページ一枚の修正では解決しにくいことがあります。
- 誰に来てほしいか、主力メニューから整理したい
- サイト全体で似たページが増えている
- どのURLを残すべきか判断できない
- 制作会社との契約や管理権限が分からない
- スマートフォン表示やシステムに問題がある
- 部分修正と全面リニューアルのどちらがよいか分からない
この場合も、最初から制作を依頼すると決める必要はありません。
まず、現在のホームページが4段階のどこで止まっているのか。働いているページはあるのか。今後どの患者さんの役に立ちたいのか。
そこを整理してから、必要な作業を考えます。
まとめ
整骨院・鍼灸院のホームページから集客できないとき、最初から記事数やデザインだけを原因にしないことです。
まず、次の順番で確認します。
- 検索結果に表示されているか
- 表示されたページがクリックされているか
- クリック後、問い合わせや来院につながっているか
- 来院した患者さんが、自院が役に立ちたい人と合っているか
検索結果に出ていないなら、インデックス、検索意図、受け皿ページを確認する。
表示されているのにクリックされないなら、検索語、順位、タイトルを見る。
クリックされているのに問い合わせがないなら、患者さんが判断するための内容、信頼材料、スマホ表示、予約導線を見る。
問い合わせはあるのに患者さんと合わないなら、対象患者、主力メニュー、保険・自費、受け入れ人数を見直す。
ホームページは、Search Consoleの数字だけで判断できるものではありません。
実際に誰が問い合わせ、どのような患者さんが来て、何を読んでいたのか。現場の記録と患者さんの言葉まで見て、初めて答え合わせができます。
すべてを一度に直す必要はありません。
今、どの段階で止まっているのか。
そして、次に直す一か所はどこか。
まずは、そこから決めてみてください。
実際の制作例は、制作事例・運営実績でご覧いただけます。
自分での改善が難しいと感じた先生は、
をご覧ください。


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