
「新規患者は毎月何人くらい必要ですか?」
一人治療院を経営していると、非常に気になる数字だと思います。
月10人なのか。
20人なのか。
30人なのか。
私自身も以前は、新規患者数をかなり気にしていました。
しかし、完全自費の一人治療院を経営するようになってから、考え方が変わりました。
新規患者は、多ければ多いほど良いわけではありません。
大切なのは、
「自分の治療院を維持するために、毎月何人の新規患者が必要なのか」
を知ることです。
まず月商から逆算してみる
例えば、月商100万円を目標にするとします。
客単価が8,000円なら、
100万円 ÷ 8,000円 = 125回
つまり、月に約125回の施術が必要です。
月25日診療するとすれば、
125回 ÷ 25日 = 5回
一日平均5人です。
完全自費の一人治療院なら、決して現実離れした数字ではありません。
ここで重要なのは、
125人の新規患者が必要なわけではない
ということです。
既存患者様が継続して来院してくださるのであれば、新規患者はその一部を補充するだけで経営が成り立ちます。
新規患者数だけを追うと経営がおかしくなる
例えば、
A院は毎月30人の新規患者が来る。
しかし、ほとんどの患者様が1回で終わる。
一方、
B院は毎月8人しか新規患者が来ない。
しかし、一人ひとりが継続して来院している。
どちらの経営が安定するでしょうか。
私はB院だと思います。
完全自費院では、
新規患者数 × 客単価 × 継続回数
で考える必要があります。
新規患者数だけを見ても、本当の経営状態は分かりません。
【集客一人のひとりごと①】
私も以前は「今月は新規が何人来た」と、新規患者数ばかり見ていました。
でも一人治療院になってから、新規が多すぎても困ることに気づきました。
一人で診られる人数には限界があります。
それなら30人集めて忙しくなるより、自分の施術を必要としている患者様に毎月安定して来てもらう方がいい。
完全自費院では、「何人来たか」より「どんな患者様に来てもらえたか」の方が重要だと思っています。
一人の新規患者の価値を考える
例えば、
- 施術料金8,000円
- 平均8回来院
だとします。
一人の患者様が8回来院すれば、
64,000円
になります。
仮に毎月10人の新規患者様が来院し、全員が平均8回来院すると考えると、新しく生まれる売上の総額は単純計算で64万円相当です。
もちろん、実際には来院時期が分散しますし、全員が同じ回数通うわけではありません。
それでも重要なのは、
新規患者1人=初回料金8,000円
ではないということです。
完全自費院では、一人の患者様との関係が経営に与える影響が大きくなります。
必要なのは「毎月抜ける患者様」を補充する人数
私は、新規患者数を考えるとき、
バケツの水
のように考えると分かりやすいと思っています。
既存患者様という水がバケツに入っている。
しかし、
- 症状が落ち着いた
- 卒業した
- 引っ越した
- 仕事が忙しくなった
- メンテナンスへ移行した
などの理由で、毎月一定数の患者様が抜けていきます。
その抜けた分だけ、新しい患者様に入ってもらえばいい。
つまり、必要な新規患者数は、
院によって違う
のです。
月商100万円でも新規30人必要とは限らない
例えば、すでに既存患者様で毎月80万円の売上がある院ならどうでしょう。
残りは20万円です。
新規患者様が継続して来院してくださる仕組みができていれば、毎月何十人もの新規患者を集める必要はありません。
反対に、毎月30人の新規患者が来ているのに、翌月になると患者様がほとんど残っていないのであれば、集客より先に院内の仕組みを見直す必要があります。
ここで初めて、
集客とリピートは別々の問題ではない
ことが分かります。
【集客一人のひとりごと②】
新規患者が少ない月は、以前なら不安になっていました。
でも今は、予約表を見ます。
既存患者様で必要な売上が作れているなら、新規が少ないこと自体は問題ではありません。
むしろ怖いのは、新規患者がたくさん来ているのに売上が積み上がらない状態です。
その場合はSEOではなく、料金、説明、施術計画、患者様との関係づくりなど、別のところに問題がある可能性があります。
完全自費院だから「来てほしい患者様」を絞れる
保険診療中心で低単価の場合、どうしても一定の患者数が必要になります。
しかし完全自費院なら、一人の患者様に時間をかけることができます。
だからこそ、
「とにかくアクセスを増やす」
「新規30人を集める」
というホームページを作る必要はありません。
例えば、
- 起立性調節障害
- 不妊
- 自律神経のお悩み
- 顔面神経麻痺
- 突発性難聴
- 交通事故
など、自院が本当に力を入れたい分野を明確にして、その情報を必要としている患者様に見つけてもらう。
一人治療院では、この考え方の方が経営とホームページを一致させやすくなります。
ホームページのアクセス数も同じ
これはSEOにもつながります。
月間1万アクセスあるホームページが、必ず優秀とは限りません。
月間500アクセスでも、その中から自院が本当に診たい患者様が毎月必要な人数だけ来院しているのであれば、そのホームページは十分に仕事をしています。
だから私は、
PVだけを追うSEOにはあまり興味がありません。
大切なのは、
検索される
↓
読まれる
↓
信頼される
↓
相談される
↓
来院する
↓
継続する
という流れです。
ホームページはアクセスを集めるためではなく、治療院経営を安定させるために存在すると私は考えています。
【集客一人のひとりごと③】
「月間何万PVあります」という数字は確かに格好いいです。
でも私は一人治療院です。
一日に100人診ることはできません。
それなら、全国から1万人に読まれることより、地域で本当に困っている10人に見つけてもらう方が価値がある。
SEOをやっていて最終的に行き着いたのは、「アクセスを増やすこと」と「経営を良くすること」は同じではない、ということでした。
まとめ
完全自費院で必要な新規患者数に、
「毎月○人が正解」
という答えはありません。
客単価、平均来院回数、既存患者数、卒業する患者数、目標売上によって変わります。
だから、
「新規患者を20人集めるにはどうすればいいか」
から考えるのではなく、
「自分の院は月に何回施術すれば、目標とする経営になるのか」
から逆算する。
そして、その施術回数を維持するために不足する人数だけをホームページから集める。
私はこれが、完全自費の一人治療院に合った集客だと思っています。
新規患者は、多ければ多いほど成功ではありません。
必要な患者様に、必要な人数だけ、安定して見つけてもらう。
その仕組みを作ることが、一人治療院のホームページ集客では最も重要なのではないでしょうか。
📝 この記事を書いた人

集客一人:飯沼啓介(臨床の現場からWEBマーケティングへ)
柔道整復師・鍼灸師
20年間の臨床歴とグループ院の経営経験を生かして、現在兵庫県明石市で完全自費の「西新町鍼灸整骨院」を2026年4月に開院。
得意なパソコンスキルを活かして「どうすれば本当に必要としている患者さんに届くのか?」を突き詰めた結果、広告に頼る前に“検索者の不安を網羅するホームページの仕組み”を自ら作り上げることに成功。
現在はその実体験とノウハウをもとに、現場の院長が自力で集客を立て直すためのリアルなプロセスをこのブログで全公開しています。



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