
「カード払いにします」。患者様のその一言が、実は先生の利益を大きく削り取っていることに気づいていますか?
特に、専門性を高め、高単価な自由診療を行っている院ほど、カード会社に吸い上げられる金額は膨大になります。 「仕方ない」で済ませていては、先生の企業努力はすべてカード会社の肥やしになります。
1. 高単価になるほど、手数料の「トゲ」は深くなる
決済手数料は、通常「決済金額の〇%」で計算されます。つまり、治療の価値を高め、高単価な施術を提供すればするほど、支払う手数料の額は雪だるま式に増えていくのです。
- 低単価の施術: 数十円〜百円単位の損失で済む。
- 高単価の施術: 数百円〜時には千円単位の損失になる。
先生が技術を磨き、患者様の人生を変えるほどの高付加価値な治療を提供しているのに、その努力の成果が決済の瞬間にカード会社へ横流しされている。これほど理不尽な構造はありません。先生のスキルアップが、カード会社の利益率を上げているようなものです。
2. 「手数料 + 消費税」で、実質13%が消える悲劇
さらに恐ろしいのは、これが「消費税」の壁と合体した時です。
- 消費税(10%): 預かっているだけとはいえ、手元から出ていくお金。
- 決済手数料(3%〜4%): 利益から直接引かれるコスト。
高単価な治療を行えば行うほど、入金される頃には実質10%以上の金額が、先生の手元から綺麗さっぱり消えていることになります。
1万円の施術を行っても、入金時にはそのうちの1,300円前後が「誰かの懐」に消える。これでは、どんなに売上を伸ばしてもキャッシュ(手残り)は一向に増えません。「忙しいのに現金が残らない」という院長の悩みは、実はこの決済構造の罠にハマっていることが非常に多いのです。
| 決済手段 | 手数料の目安 | 特徴・経営的視点 |
| クレジットカード | 3.24% 〜 3.75% | 最も一般的だが、高単価になるほど手数料負担が重い。 |
| QR決済(PayPay等) | 1.98% 〜 3.25% | カードよりは低いが、最近は引き上げ傾向。 |
| 銀行振込 | 振込手数料のみ | 最強のコストカット法。 手間はあるが利益は最大。 |
| 現金 | 0% | 究極の経営合理化。 釣り銭管理の手間はあるが利益は守れる。 |
3. 誰のためのキャッシュレスなのか?
キャッシュレス決済は、「患者様の利便性」のためと言われます。しかし、その利便性のツケを払わされているのは、常に「現場の治療家」です。
本来、先生が手に入れるべき利益は、先生の治療によって笑顔になった患者様からの「正当な対価」です。それを、決済のシステムを提供しているだけのカード会社が、先生の努力の果実を横取りしている。この現状を「普通のこと」として受け入れてはいけません。
💬 【集客ひとりのひとりごと】 消費税の10%と手数料の3%。合わせて約13%。高単価な施術であればあるほど、この「消えるお金」の重みは増します。以前、10万円の回数券をカードで決済された際、一瞬で数千円の手数料が引かれる明細を見て、愕然としたのを覚えています。それからは、高単価な決済については現金や銀行振込を推奨する工夫を凝らしました。もちろん、患者様の利便性も大事です。でも、経営を守るのは私たち自身。カード会社に先生の努力を差し出すのをやめましょう。まずは今の決済手数料の総額を計算してみてください。その数字を見れば、明日からカード端末を眺める目が変わるはずですよ。
【記事内コラム:カード会社に突然「決済禁止」されないための鉄則】
多くの先生が誤解していますが、SquareやAirペイなどの一般的な決済代行会社は、あくまで「その場での物品販売やサービス提供」を前提としています。
1. 「10万円の壁」を甘く見てはいけない
高単価な自由診療院でよくある「回数券(役務提供)」の販売。これを何の対策もせず大手の汎用端末で決済し続けていると、ある日突然、カード会社から「利用規約違反です」という通達とともに、決済が凍結されます。
- なぜ起きるか: カード会社は、高額かつ将来のサービス提供を伴う決済を「リスクが高い(患者様からの返金トラブルに発展しやすいため)」とみなします。
- 起きる末路: 支払いの保留、強制解約、さらにはブラックリスト入り。これでは経営が止まります。
2. 「黙っていればバレない」は経営者の甘え
「今まで大丈夫だったから」というのは経営判断ではありません。カード会社のAIは、入金データから「この院は役務提供型のビジネスモデルだ」と即座に見抜きます。黙って使い続けることは、いつ爆発するか分からない時限爆弾を抱えて経営しているのと同じです。
3. 役務提供(回数券)に対応した決済の選択
本当に高単価な自由診療を行うなら、最初から「特定継続的役務提供」に対応したカード会社を選ぶことが、経営者としての必須の「準備」です。例えば30万円の美容メニューや15万以上の産後の骨盤矯正メニューなどの場合です。
- 審査は厳しい: 対応している会社は審査が厳格ですが、その分、一度導入してしまえば「経営の安定性」というお墨付きを得たことになります。
- 誠実さが信頼を生む: 「高額な回数券でも、カード会社と正式に契約を結んで決済しているのでご安心ください」と患者様に言えることは、先生の院の信頼性を決定的に高めます。
- ただし手数料はさらに高めになる:もちろんカード会社がリスクを抱えることになりますから、手数料は一般的なカード会社より高いのはもちろんです。
💬 【集客ひとりのひとりごと】 実は、私も昔は「みんなが使ってるから大丈夫だろう」と高を括っていました。でも、ある時、同業者が決済凍結を食らって経営が立ち行かなくなった話を聞き、背筋が凍りました。それ以来、決済システムの規約を隅々まで読み込み、自分の院のモデルに合った会社を必死で探しました。経営とは、「便利なものに飛びつく」ことではなく、「足元を固めてから攻める」こと。もし先生の院で高単価な回数券を扱っているなら、今すぐ契約先の規約を再確認してください。それが、先生の院の明日を守るための「戦略」ですよ。
📝 この記事を書いた人

集客一人:飯沼啓介(臨床の現場からWEBマーケティングへ)
柔道整復師・鍼灸師
20年間の臨床歴とグループ院の経営経験を生かして、現在兵庫県明石市で完全自費の「西新町鍼灸整骨院」を2026年4月に開院。
得意なパソコンスキルを活かして「どうすれば本当に必要としている患者さんに届くのか?」を突き詰めた結果、広告に頼る前に“検索者の不安を網羅するホームページの仕組み”を自ら作り上げることに成功。
現在はその実体験とノウハウをもとに、現場の院長が自力で集客を立て直すためのリアルなプロセスをこのブログで全公開しています。



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